その冷え症は背中の動きが悪いから?

夏も冷えと無縁でなく、冷房が苦手という人は少なくないのではないでしょうか。

通常、運動をすることでの冷え対策は

  • 筋肉量をアップして熱産生を上げる
  • 血流を改善して循環を良くする
  • 代謝を上げる

というゴールを描いて運動することが多いと思います。

代謝は筋肉量が十分あり、心肺機能も高いことで高い代謝を保つことができますが、
今回は”ある脂肪細胞が代謝と関係している”という話しです。

 

今年の冬にピラティスを始めたYさんは、ピラティス以外にフィットネスクラブで運動もしていますが、夏冬レッグウオーマーが必要なくらい冷え性です。やせずぎでなく中肉の女性なのでとても不可解でした。

そこで、「褐色脂肪細胞」のことを思い出しました。
褐色脂肪細胞とはエネルギーを燃やす脂肪なのだそうです。詳しくは→脂肪を燃焼させる「褐色脂肪細胞」

脂肪は代謝には悪者のように思われていますが、褐色脂肪細胞のようにいい脂肪もあるのですね。しかし加齢によりだんだん少なくなってしまうそうです。そのため運動や食事で活性化をする必要があります。
ちなみに記事によると食事をすることで身体が熱くなる場合は褐色脂肪細胞がまだまだ残っているとのこと。

その褐色脂肪細胞は以下の図のように背中に多くあります。

 図は脂肪を燃焼させる褐色脂肪細胞より引用

上の冷え性の例のYさんはこの部分の動きが良くないのです。
現代生活をする私達はみんな背中の動きが悪くなります。
彼女もフィットネスのプログラムでは背中を動かさないである程度できてしまっていたのですね。
そこでYさんの褐色脂肪細胞の活性化をして冷え性を改善する、という新しい目標を持ってピラティスをすることにしました。

ピラティスでは肩甲骨や胸椎の動きを向上させるエクササイズがたくさんあります。
何となく背中を動かすのではなく、肩甲骨や胸椎の解剖学的な動きの向上をめざすことで効果が高くなります。

下の写真はその例です。ピラティスの機械を使わなくても、使っても両方できます。
背中を動かすことは他にもいい姿勢を作る、骨粗鬆症を予防する、など健康効果が高いことです。
多くの人が実践していけるといいなと思います。

 

参考:褐色脂肪細胞およびベージュ脂肪細胞の制御機構と臨床的意義

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