内部疾患の手術経験のある方への援助

病気の経過は医師により継続的に診てもらえます。しかし生活の質(QOL)の改善と向上については現実にどのくらい援助がされているでしょうか?

今月行った「リハビリによる個別アセスメント」では10年前に病気で手術を受けた方がすばらしい回復をしている中で、いまだに不安や不便がたくさんありQOLは高いとはいえない状況を援助することになりました。

ご本人には最近の医学的所見がわかるデータ、例えばエコー、血液検査結果、血圧測定、内服薬を持参していただきました。

主な訴えは頸や背中の痛みです。が
日常生活を送る上では、自分の心臓の音が気になり夜眠りにくい、と手術にも関連する悩みや

情報収集したり常に気を張っていないといけない気がする。 様々な情報がありすぎて何から始めたいいかわからない。 などストレスが大きいことがわかりました。

頸と背中を診ています

アセスメントを行って提示したプログラムは

  • 深呼吸
  • 肩甲骨周囲筋の手を使ったリラクセーションと胸郭の運動
  • 腰部のリラクセーション・ストレッチ・腹筋の自動運動

⇨目的:
リラクセーション時間の獲得、運動習慣の再獲得 、自分の身体への感謝

  • 痛みが増強した場合はすぐに中止

今後、運動負荷を上げていきたい時などは心肺運動負荷試験を受けることを提案させていただきました。

リハビリから医療的視点でプログラムを以上のように示したため、ご本人は「何から始めたらいいか方向性がわかった」という感想でした。

このようなアセスメント無しではピラティスを突然始めることはできない対象の方も、今回のように評価とアドバイスがあると自信をもって前にすすめるのではないでしょうか?

最終の目的は病気のコントロールにとどまらず、生活の質を改善し、個人が健康で幸せに人生を送ることです。

これからもそのためにリハビリとピラティスが連携していきたいです。