ピラティスで本来持っている体の力を引き出そう

私たちは元気な時もあれば怪我や病気もします、そして元に戻ろうとする力があります。ピラティスは動きながらそれを助けるエクササイズだと思います。

2000年からピラティスを指導し多くの方と関わり体への信頼がどんどん高まるのを感じます。ちゃんとケアすれば反応してくれる、ないがしろにすればやはりダメだなとわかります。

ピラティス指導の原体験は妊婦のエクササイズ

”体には人間が持つ自然や野生が保たれている”と最初に感じたのは助産師時代に出産に携わったことでした。出産ほど人のパワーの凝縮されたものはありません。そして妊婦のエアロビクスとの出会いはピラティス指導をすることの原体験となりました。

運動をしている妊婦さんは強いんですよね。
自分の体に信頼があり、出産の準備に前向きで、小さいことにくよくよしない。

案ずるより、産むが易し。と言いますが、妊婦の運動を指導している方が病院で助産師をしているより楽しかったのを覚えています。彼女たちの持っている良さを運動で引き出すことができたから。しかし妊婦さん対象だけの指導にとどまりたくなかったのでアメリカまで行くことになりやっと出会ったのがピラティスです。

ピラティスは痛みがあってもできる

1990年代の後半にアメリカで出会ったピラティス。最初は新しいエクササイズかと思いましたが、何十年も行われていると知り納得することがありました。

当時、パーソナルトレーナーをしていた時は、痛みなどがある方へは「ではそこは今は休ませておいて」と言い何もできませんでした。その後、ピラティス指導を通しては痛みをケアしながらかつ痛みがある体ながらできるアプローチ、動きが提供できる。ピラティスは必要とされ長く行われている所以です。

ピラティスは自己解決の第1歩

ピラティスをしていると「自分の体について分かってきました」と体へに気付きを口にする人が多いです。そして動くことで解決方法を得て痛みや問題が減る、または解消する。これは自分で動いているので一時的で元に戻るということが起きにくいのです。

今までは医療やケアに頼る、他人に頼っていた状態から自分で良くできる方向へシフトできます。ピラティスはその第一歩になります。

体の痛み悩みはないに限る

ある年齢になるとあちこち痛いところが出て、「まあこんなものかな?!」とその問題を解決する考えを持たなくなることはありませんか?でも私たちは体の悩みに煩わせられるために生きているわけではありません。それはできる限りない事が選べたらうれしいです。近年は運動の研究が盛んに行われその良さは明らかになっています。ピラティスもいくつもの論文になり注目され、実施する人が増えてきました。

半世紀前にジョセフピラティス氏は「50年後ピラティスエクササイズは盛んになる」と言っています。今がまさにその時です。

体の悪いところにばかりにフォーカスしないようにしよう

痛みや悩みがありながらできるピラティスですが、気になる事があります。「今、痛いしダメなんだから」と思いすぎること。問題に支配され恐れている状態です。これは自ら持っている力を弱めてしまいます。

ピラティスができているのは動ける体を作るプロセスが進行中です。良くなったこと出来るようになったことも見て自分に力があることを認める人が増えてほしい。楽しんで生きましょう。私たちの体にもともと備わった力を助けること、この力を育てたいです。